第18話 今の家はいくらで貸せるのか
大阪市内中心部で家を探す。
その方向性は決まった。
しかし、新しい家を建てるには、大きな資金が必要になる。
土地代。
建築費。
諸費用。
これまで物件を見て回る中で、その現実を何度も目の当たりにしてきた。
そこで、私は今住んでいる家のことを考え始めた。
この家を売るという選択肢もある。
しかし、もう一つ方法があるのではないかと思った。
貸すことはできないだろうか。
実は以前から、家賃収入というものに憧れがあった。
土地さえ残しておけば、上物は建て替えることができる。
住居として貸すことも、店舗にすることも、駐車場にすることもできる。
形を変えながら継続的な収入を生み出せるのではないか。
そしてそれは、いずれ子供に残せる資産にもなるのではないか。
そんな考えを、私は以前から抱いていた。
もしそれが実現すれば、その家賃を新しい家の資金計画に生かせるかもしれない。
もちろん、その時点では何も分からなかった。
今住んでいる家の価値を、不動産会社に聞いたことは一度もなかった。
本当に借り手は見つかるのか。
どれくらいの家賃で貸せるのか。
そもそも賃貸として成り立つのか。
答えは何一つ持っていなかった。
それでも、期待する気持ちはあった。
近所にはマンションやアパートが次々と建っている。
最寄駅からは徒歩7分。

この辺りは戦争で焼けなかった街で、昔ながらの家が今も多く残っている。
だからこそ、土地や一戸建てが売りに出ることは少ない。
そうした状況を見てきたからこそ、この家にも価値があるのではないかと思った。
家は鉄骨造で、築20年になる。
当時の私は、「あと20年ぐらいは貸すことができるのではないか」と考えていた。
南海トラフ大地震が起きた場合、ハザードマップのエリア内にあるため津波のことは正直気になる。
それでも、ターミナル駅へは電車でも自転車でもすぐに行ける場所にあり、人気の街の隣街でもある。
長く住んできた家だからこそ、簡単に手放すという結論にはならなかった。
だから私は、まず知ることから始めようと思った。
この家には、どれくらいの価値があるのだろうか。
売却価格ではなく、賃貸住宅としての価値である。
その答えを知るために、不動産会社へ相談してみることにした。
次回予告
第19話 ある査定結果
今住んでいる家を貸すことはできるのか。
不動産会社に相談した私は、ある査定結果を聞くことになる。
その結果は、私の資金計画を考えるうえで、大きな意味を持つものだった。

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